8月12日発売の紙魚の手帖 vol.12(東京創元社)に翻訳SFのレビューを書きました。
今回は「夏のSF特集号」ということで、以前刊行されていた書き下ろしSFアンソロジー『GENESIS』と合流する形で、SF中心の誌面になっています。
国内SFのブックレビューを作家・評論家の渡邊利道さんが担当されていて、鯨井は翻訳SFの担当です。去年の冬から今年の初夏にかけて刊行された作品でおすすめのものを紹介しています。
紹介した作品は以下の通り。
- 『ロボット・アップライジング AIロボット反乱SF傑作選』(D・H・ウィルソン、J・J・アダムズ編、中原尚哉他訳/創元SF文庫)
- N・K・ジェミシン『輝石の空』(小野田和子訳/創元SF文庫)
- 『ノヴァ・ヘラス ギリシャSF傑作選』(フランチェスカ・T・バルビニ、フランチェスコ・ヴァルソ編、中村融他訳/竹書房文庫)
- 『チェコSF短編小説集2 カレル・チャペック賞の作家たち』(ヤロスラフ・オルシャ・jr.+ズデニェク・ランパス編、平野清美編訳/平凡社ライブラリー)
- キム・チョヨプ『地球の果ての温室で』(カン・バンファ訳/早川書房)
- 陸秋槎『ガーンズバック変換』(阿井幸作、稲村文吾、大久保洋子訳/早川書房)
- 『吸血鬼は夜恋をする SF&ファンタジイ・ショートショート傑作選』(伊藤典夫編訳/創元SF文庫)
- トマス・M・ディッシュ『SFの気恥ずかしさ』(浅倉久志・小島はな訳/国書刊行会)
新刊SFのレビューって実はあまりやったことがなく、本当に書けるのか不安で冷や汗をかきながらの紹介でしたが、編集者の方たちのサポートもあって何とか形にできたと思います。巻末の寄稿者紹介では、今月末に出るジョン・スラデック『チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク』にも触れてもらえてありがたかったです。こちらもぜひよろしく。