2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧
読書会レジュメお蔵出し企画第二弾。 1 作者について 昭和9年(1934年)生まれ。同志社大学文学部で美学芸術学を専攻。展示装飾を専門とする会社を経てデザインスタジオを設立、昭和35年SF同人誌「NULL」(ヌル)を発刊。江戸川乱歩に認められてデビュー…
レポ、という名のレジュメの再構成。 2018年度新歓読書会にて行った『ハーモニー』読書会に向けて作成したレジュメより。お蔵入りさせるのも忍びなかったので、なんとなく公開。実際の読書会では、参加者から「ハーモニーはセカイ系なんですか?」という質問…
もし「世界三大野球小説」というものを考えるならば、本作は絶対に外せない。ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』、フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』、井村恭一『ベイスボイル・ブック』、石川博品『後宮楽園球場』など、国内国外を…
表題にある「ガラスの国境」とは、メキシコとアメリカ合衆国の国境のことを指す。 本来、国と国を隔てる国境とは、社会的な取り決めでしかない(陸続きの土地に何故境目が存在せねばならないのだろう?)。ゆえに、国境とは透明で実態のない存在であるべきは…
時に、優れたノンフィクションはフィクションに限りなく接近する。本書もそんな一冊だ。 舞台は1930年のロシア。そこである詩人が不審な死を遂げた。 現地警察は拳銃自殺と断定したものの、不可解な点の残る現場状況や彼を取り巻いていた環境、そして当時の…