機械仕掛けの鯨が

読んだ本の紹介など。書いてる人:鯨井久志

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【告知】夏コミでレビュー誌『カモガワGブックス vol.1 《非英語圏文学特集》』出します

今年の夏コミで同人誌を出します。大きな括りでレビュー誌です。 出すのは『カモガワGブックス』(略称:KGB)という同人雑誌の創刊号で、今回は《非英語圏文学特集》。 載るのは、イタリア語・スペイン語・フランス語etcといった非英語で書かれた文学作品の…

乗り越えろペダン――アレホ・カルペンティエール『方法異説』

読みにくいよ、この本。 『族長の秋』『至高の我』と並んでラテンアメリカ文学の三大独裁者小説と称される本作だが、カルペンティエールのまどろっこしい文体——人称が交錯する語り、延々と羅列される固有名詞、そして今あなたが読んでいるような挿入句の多用…