機械仕掛けの鯨が

読んだ本の紹介など。書いてる人:鯨井久志

2019-04-19から1日間の記事一覧

乗り越えろペダン――アレホ・カルペンティエール『方法異説』

読みにくいよ、この本。 『族長の秋』『至高の我』と並んでラテンアメリカ文学の三大独裁者小説と称される本作だが、カルペンティエールのまどろっこしい文体——人称が交錯する語り、延々と羅列される固有名詞、そして今あなたが読んでいるような挿入句の多用…