機械仕掛けの鯨が

読んだ本の紹介など。書いてる人:鯨井久志

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

韓松エッセイ「中国SFを海外に発信すること――新しい対話」

韓松のエッセイを翻訳した。底本は昨日のインタビューと同じA Primer to Han Song。韓松流の中国SFが世界で受容されている理由の考察と、今後の行く末について。 Exploring Dark Short Fiction #5: A Primer to Han Song (English Edition) 作者:Guignard, E…

韓松インタビュー(聞き手:エリック・J・ガードナー)

中国SF四天王の一人、韓松(Han Song)のインタビューを勝手に翻訳した。 底本は韓松初の英訳短編集 A Primer to Han Song、聞き手は Eric J. Guignard。短篇集についてのレビューは以前書いたのでそちらを参照。面白いのでぜひ買って読んでください。 han…

「楽園」を追い求める二人の至る道と歴史――マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』

楽園への道 (河出文庫) 作者:マリオ・バルガス=リョサ 河出書房新社 Amazon この世で一番小説が上手いんじゃないか。バルガス=リョサの作品を読むたびに、そう思わされてしまう。とんでもない馬力と、繊細な詩情と、それを表現する筆力がひとりの人間に宿…