機械仕掛けの鯨が

読んだ本の紹介など。書いてる人:鯨井久志

ジョン・スラデック『チク・タク×10』がベストSF2023に選ばれました

 

 毎年恒例のムック本『SFが読みたい!2024年版』(早川書房)でのベストSF2023[海外編]にて、拙訳ジョン・スラデック『チク・タク×10』(竹書房文庫)が第1位を獲得しました。投票いただいたみなさん、ありがとうございました。

 

 企画から持ち込みだったこと、初の訳書だったことも相まって大変うれしいです。竹書房から初の第1位なことも! 

 それにともなって、『SFが読みたい!2024年版』では竹書房の水上志郎さんを聞き手にした鯨井久志インタビューと、鯨井監修によるジョン・スラデック邦訳作品全レビュー(鯨井、坂永雄一、白川眞、林哲矢、伴名練、鷲羽巧。敬称略)が掲載されています。そちらもよろしく。


 また、『チク・タク×10』に関しては重版も決定しました! 帯も重版仕様に付け変わっております。この機にぜひお読みください。

 

 

 当ブログをお読みの方ならお気づきかもしれませんが、本が出た段階では記事をアップしていませんでした。なぜか? 端的に怖かったからです。

 翻訳がよくないって言われたらどうしよう? 悪趣味で到底笑えないと言われたら? やっぱり埋もれている作品はそれなりの理由があるのだな、とか言われたら?

 そういった憶測が頭をかすめて躊躇してしまいました。でも持ち込んだときの自分の「面白さ」への自信や、それを買ってくれた竹書房さんの熱意などを含めて、客観的に評価いただけて本当に嬉しかったです。

 そして、今回の結果は、これまで竹書房文庫が築き上げてきたブランド――作品選定や想定を含めて――のおかげだと思います。編集の水上さん、本当にありがとうございました。「事件」を起こせましたね!

 

 何はともあれ、これからも精進していきます。

 何卒よろしくお願いいたします。