機械仕掛けの鯨が

読んだ本の紹介など。書いてる人:鯨井久志

2022-09-24から1日間の記事一覧

スクラップ&スクラップな精神に溢れた実験文学の金字塔――筒井康隆『虚人たち』

筒井御大のお誕生日記念企画第2弾。 京大SF研では1回生に自分の好きな作品のレビューを書いてもらって、それを会誌(『WORKBOOK』)に載せる……という文化があったのだが、当時激尖りしていた僕は、みんなが1000字くらいに収めるところを以下のように6000字以…

実験文学、そして奇想SFの到達点――筒井康隆『残像に口紅を』

御大のお誕生日ということで、過去(学生時代)に書いた書評を再掲します。 『虚航船団』『虚人たち』『残像に口紅を』の3部作には、読書体験の根幹を形作ってもらいました。今読んでもきっとその大胆さは健在なはず。 残像に口紅を (中公文庫) 作者:筒井康…