機械仕掛けの鯨が

読んだ本の紹介など。書いてる人:鯨井久志

2022-07-05から1日間の記事一覧

諦念と哀しみ、そしてユーモア――『いずれは死ぬ身』

いずれは死ぬ身 作者:柴田 元幸 河出書房新社 Amazon 雑誌『エスクァイア 日本版』に翻訳連載された作品群の後半(前半は『夜の姉妹団』としてまとまっている)と、その他別の雑誌等に単発的に訳された作品を集めたアンソロジーである。こう聞くと「どうせ寄…

旅にまつわる海外短編アンソロジー――『紙の空から』

紙の空から 晶文社 Amazon 「地上で読む機内誌」をコンセプトに、世界各地の自然や文化を紹介する雑誌〈PAPER SKY〉に翻訳連載された短編を集めたもの。旅にまつわる小説を、との編集部の提案で始まった連載だが、「その都度その都度面白いと思った作品を選…